東京大空襲の首謀者に勲章って!?
3月10日は一晩で死者およそ10万人といわれる東京大空襲があった日です。もちろん、この被害者は非戦闘員です。戦時国際法では、民間人など非戦闘員を武力紛争の危険にさらしてはいけないと定められていますので、この空襲は明らかな戦争犯罪になります。
戦時国際法とは
ちなみに、よく「国際法」と言われますが、そういう法律が実際にあるわけでなはなく、条約や慣習によって成り立っているわけです。戦争に対して、はハーグ条約やジュネーブ条約など条約を中心に戦時国際法として構成されています。
ですので、よく「戦犯(戦争犯罪人)」といわれますが、本当の戦犯はこの戦時国際法に違反した人間ですし、それを立案した首謀者ですよね。
余談ですが、プロ野球などでも優勝を逃した時、一番責任が重い人を「A級戦犯」と呼ぶので、東京裁判のA級、BC級戦犯について、罪が重い順にA、B、Cになっているって勘違いしている人多くないですか。
実はこれ
A級 平和に対する罪
B級 (通例の)戦争犯罪
C級 人道に対する罪
という区分になっているのです。非戦闘員に対する罪や捕虜の扱いについての戦争犯罪はB級しか当てはまりません。特にA級にあたる「平和に対する罪」については、それを犯罪と定める法がないまま戦勝国に裁かれたので、東京裁判を「裁判の名を借りた復讐劇」と言う人もいます。
東京大空襲における役割
それはさておき、今回とりあげるのは
カーチス・ルメイ
です。
1906年生 – 1990年没(享年83歳)アメリカ合衆国の軍人。最終階級は空軍大将。1957年7月から1965年2月まで第5代空軍参謀総長を務めた。在任中はキューバ危機の間にキューバのミサイルサイトの爆撃を呼びかけ、ベトナム戦争の間に北ベトナムに対する持続的な爆撃キャンペーンを求めた。(引用:Wikipedia日本語版)
ルメイは1945年1月に、マリアナ諸島におかれたB29部隊である第21爆撃集団司令官に就任しました。その時の階級は少将。東京大空襲の他、日本各地の大都市を焼き払う焦土作戦を指揮しました。日本人が忘れてはならないこととして、空襲の時まず下町の周囲40平方キロメートル焼夷弾に投下し、火の壁で住民の逃げ道をふさいでから、その内側に大量投下をしたのです。本当の戦争犯罪人は誰でしょう。戦後、ルメイは大将に昇進し、空軍参謀長にまで上り詰めました。
なぜ勲章?
なぜこの人物が日本から勲章をもらったのか、みなさんわかりますか。ルメイは1964年12月7日に勲一等旭日大綬章を授与されています。すごくざっくり言うと、この勲章は上から3番めで、大臣経験者や大企業の社長経験者が受ける勲章と理解してください。そして授与理由は、日本の航空自衛隊育成に協力したということでした。この授与を決めたのは当時の佐藤栄作首相(安倍晋三元首相の大叔父)で、推薦は小泉純也防衛庁長官(小泉進次郎代議士の祖父)でした。この授与に関して、どのような反響があったのでしょうか。当時の新聞記事などが手元にないため伺いしれないのが残念です。ただ、勲一等の授与は通常天皇が直接手渡すところ、昭和天皇はルメイに対しては行わなかったということです。少し溜飲が下がりました。しかし、ふざけた話ですよね。空襲でなくなった方や遺族の心を踏みにじる話だとおもいます。戦後、日本は米国に支配され続けているのだと改めて感じるお話でした。
それでは、また。
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